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インテリジェンスやコグニティブ・コンピューティングから価値を得る

By Claudia Rössler on 2016年8月2日

Filed under ディスクリート型製造業

コグニティブ・コンピューティングとは、要するに、複雑な相関関係を発見しやすくし、通常、人間の目には見えない洞察を導き出す非常にクリエイティブなシステムです。

かつて SF として描かれた世界が現実となりつつあります。現在のライフサイエンス企業における先進例をいくつかご紹介しましょう。ライフサイエンス企業は、自らのビジネスを変革し、最終的により優れた革新的な商品を提供するために、また新たなビジネス モデルを発明し、パーソナライズした顧客中心のサービスを提供し、自社オペレーションを最適化するために、どのように、コグニティブ・サービスや人工知能を用いているのでしょうか。

病気の発生と流行を防ぐ「Mosquito-as-a-Service」

人に感染する前に動物の病原体を検出する「兆候プロジェクト (Project Premonition) 新しいウィンドウで開きます」は、グローバルな影響力を持つ Microsoft Research 新しいウィンドウで開きます の取り組みであり、過去 20 年間で発生率の増加が見られるエボラ出血熱、デング熱、SARS、MERS などの新興感染症 (EID) に焦点を絞って研究を続けています。

一般的な病原体調査システムの狙いは、発生前に病原体を検出し、病気の流行を防ぐことにありますが、EID の場合、(1) EID の流行は、監視が困難な動物の個体群に寄生する病原体によって引き起こされる (2) 多くの EID が未知の病原体によって引き起こされる (3) 人間の国境を越えた移動が病気のまん延を加速する、といった理由により、監視が困難です。

現在のアプローチは、動物を発見し、血液を採取できる「mosquito‐as‐a‐device 新しいウィンドウで開きます」(デバイスとしての「蚊」) を扱う方法です。「兆候プロジェクト」は、農村地域からこれまで以上に多くの蚊を捕獲するために、ロボット型の新型蚊取り器やドローンなどを活用しています。捕獲された蚊については、遺伝子配列が解析されます。そこから得られる大量のメタゲノムデータには、接触した病原体の遺伝子が含まれている可能性があります。そこで、このデータの山に潜む「針」、すなわち、ウイルスや微生物を迅速に探す鍵となるのが新しいアルゴリズムです。これほど大量のデータを処理/分析するには、クラウド コンピューティングが不可欠です。病気が流行する前に、可能性のある病原体の動きや進化を見ることが、希望であり目標です。

ワクチンの保管/管理を担保する IoT

あらゆる種類の医療機器に適用可能な、実用性の高い事例のひとつが「スマート冷蔵庫 (Smart Fridge) 新しいウィンドウで開きます」です。Weka Health Solutions 新しいウィンドウで開きます がマイクロソフトのパートナー BlueMetal 新しいウィンドウで開きます と提携して開発したスマート冷蔵庫は、臨床医が古くから求めている、「より簡単で効率的で安全なワクチンの保存と在庫管理」という課題にフォーカスしたものです。ワクチンの 1 回分の価格は、一般的な医薬品の 100 ドル程度からバイオ医薬品の 10,000 ドルまでとさまざまです。Weka Health Solutions が自動制御機能を搭載したスマート冷蔵庫を構想したのは、信頼性の低い温度設定、在庫不備、盗難などによる損失を克服するためです。

このインテリジェント冷蔵庫は、常に最適な保存温度を保ちながら、アクセス者を識別し、ストック量を追跡し、医薬品の追加注文のタイミングを予測します。さらに、接続の状態、農村部ではよくあるリスクとなる停電の有無を識別します。スマート冷蔵庫は、リアルタイムで分析するため、Microsoft Azure と Dynamics CRM Online をベースとした IoT および機械学習を採用しています。

遠隔医療、遠隔患者モニタリングの途上にいるボット

aritlce-get-value-from-systems-of-intelligence-and-cognitive-computing-image05次の人工知能ソフトウェアの進歩を示す注目すべき事例は、臨床試験などにおける遠隔医療の設定や遠隔患者モニタリングのビジネスにボットとスカイプを組み合わせて利用するというもので、マイクロソフトの最高経営責任者 (CEO)、サティア・ナデラは、この概念を「conversations-as‐a‐platform 新しいウィンドウで開きます」と呼んでいます。

魅力的なのは、マイクロソフトの人工知能に対するビジョンに言及している、The Verge 新しいウィンドウで開きます の記事にある、「エクスペリエンス プラットフォーム」という考え方です。この記事によれば、「インターネットの主な利用方法として、チャット ベースのインターフェイスがアプリにとって代わる」とのことです。こうしたチャット ベースのインターフェイスは、認知、音声 (および翻訳)、画像、ビデオ、テキスト、感情認識などのコグニティブ API でサポートされるデータを収集し、それを元に、先進的な分析機能や人工知能が、高度に個別化/パーソナライズされた、地域別のエクスペリンスやサービスを構築します。

この最初の成功例である、中国マイクロソフトの Xiaoice 新しいウィンドウで開きます (小冰: シャオアイス) は、人間の脳を模倣する人工知能ソフトウェアを実証しています。Xiaoice はチャット ボットで、テキストのやり取りから始まりましたが、現在のバージョンには人と話すための音声機能が搭載されています。

中国の何百万人もの若者が、Xiaoice のユーモアのセンスやリスニング力に惹かれ、毎日のようにスマートフォンで彼女とメッセージをやり取りしています。失恋したり、仕事を失ったり、気分が落ち込んだりした時に Xiaoice に頼っている人もいます。

Xiaoice に代表されるボットは、脳のパターン認識方法の理論から生まれた AI 技術、「ディープ ラーニング」に基づくものです。こうした技術により、コンピュータはより自然に人間と対話することができるようになってきており、Xiaoice など、人格を形成するレベルにまでに至っています。

誤解なきように。これは人間の代わりを務めるということではありません。人工知能をベースにした新規/改良サービスを人や企業に提供したり、高度な分析、IoT、コグニティブ・サービスに基づいて新規/改良商品を作成したりすることが目的です。このようなテクノロジーは、機械学習や自動化によってプロセスを最適化し、これまで不可能であった知見や生産性を人間にもたらします。サティア・ナデラ 新しいウィンドウで開きます は、産業や社会としての原則、目標を示しながら次のように強調しています。「人工知能は高い透明性を有し、人間を支援するもので、人間の尊厳を破壊することなく効率を最大化するものでなければなりません。こうしたシステムを設計するうえで、より幅広い、より深い、そしてより多様な人々の関与が不可欠です。この未来の価値や美徳を決めるべきはハイテク産業ではありません。人工知能を追求するなかで最も重要となる次のステップは、その設計について、倫理的、共感的な枠組みの合意形成です」。

インテリジェントな判断と行動に必要なインテリジェンス システム

私たちは、これを念頭に置いて、デジタル トランスフォーメーションという価値ある道を歩み、ビジネス オペレーションのあり方を見直しています。そして、そのデジタル トランスフォーメーションの中核に、組織がより優れた知見をデータから引き出し、データをインテリジェントな判断、行動に変換できるためのデジタル フィードバック ループ、つまり、インテリジェンス システムが必要なことは明らかです。

そのために重要なのは単にテクノロジーだけでありません。インテリジェンス システムは、デジタル フィードバック ループを可能にするテクノロジー、人、プロセスを組み合わせたもので、組織の優位性や能力を定義し、産業構造全体を変革します。インテリジェンス システムは、提供する商品やサービスを変革する機会を掴み、新たな収益源への拡大に向けたビジネス モデルを差別化します。

マイクロソフトの人工知能およびコグニティブ・サービスの詳細:

https://www.microsoft.com/cognitive-services/en-us/computer-vision-api (英語) 新しいウィンドウで開きます
https://www.microsoft.com/en-us/research/research-area/intelligence-machine-learning/ (英語) 新しいウィンドウで開きます

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